子どもと犬:仲良く安全に過ごすためのヒント
いろいろな調査によると、犬と一緒に暮らす子どもは、身体面だけでなく心の成長にもプラスに働くそうです。お世話を通じて“責任感”を学んだり、いずれ犬との別れを経験した場合にも、失う悲しみに立ち向かう力を得たりすることもあります。
さらに、犬は子どもにとって最高の相棒や遊び仲間になれますし、子どもがストレスを感じているときの気持ちを和らげることさえあります。
とはいえ、子どもが犬に噛まれたりする事故も、ときどき起こります。たとえ「子どもにやさしい犬種」と言われていても、100%安全とは限りません。でも実際は、子どもと犬両方にちょっとしたルールや“境界”を教えてあげれば、多くのトラブルは事前に防げるんです。
1. 子どもと犬だけで留守番させない
ほんの一瞬で、状況が一変することも。大人の目が届かないところで何か起こると、取り返しのつかないことになりかねません。
2. お互いのスペースを大事に
人と同様に、犬にも「触られたくない」「静かにしたい」時間や場所があります。子どもには「犬を撫でたい時は“おいで”と声をかけて、犬が近寄ってくれたら触る」と教えましょう。
寝ている犬、食事中の犬、そして見知らぬ犬にはむやみに接触しないのが基本。飼い主さんにも必ず確認を。
3. 「うちの犬」と「他の犬」は違う
家の犬は多少乱暴に扱っても平気…かもしれませんが、よその犬は同じように我慢してくれるとは限りません。どんなに穏やかな犬種でも、ストレスが溜まればある日突然ガブッといく可能性があります。
4. 犬のボディランゲージを学ぶ
尻尾を振っている=「嬉しい」ではありません。興奮や不安だったりすることも。耳の状態や体の姿勢、呼吸などを総合的に見ないと本当の気持ちは分かりにくいです。
子どもに「この犬、唸っているよ」「怖がっているよ」というサインを理解させると、不要なトラブルを避けやすいです。
5. 犬をじーっと見つめない
子どもが好奇心いっぱいに犬を見つめると、犬側が「にらまれた?」と緊張し、攻撃に出るかもしれません。怖がりの子は特に、目をそらす方法を教えてあげると安心。
6. 「ウー」という低い唸りは見逃さない
それは犬からの「もうやめて」「これ以上なら噛むかも」という警告。静かに離れて、犬をそれ以上刺激しないのが鉄則です。
7. おやつやおもちゃで犬をからかわない
おやつを見せびらかして引っ込めたり、犬を跳ばせて遊んだりすると、犬が興奮しすぎて事故になるリスクが。子どもの大事なおもちゃを守りたければ、犬の届かない場所にしまうのが一番確実です。
8. 落ち着いた対応を
もし子どもと犬の遊びがエスカレートしたら、周りが大声で叱ったり騒いだりせず、クールダウンを促しましょう。犬がクルクル尾を追い回したりするのはストレスサインかもしれません。冗談扱いせず、きちんと原因を考えて対処しましょう。
終わりに
こういったポイントを押さえておけば、ほとんどのケガやトラブルは避けられます。子どもと犬が楽しく触れ合い、一生の友達になる姿って本当に素敵ですよね。大人同士でも同じような配慮をすれば、もっと犬との関係が豊かになるはず。
(注:子どもも犬も性格はそれぞれ違いますので、あくまでも自分の環境に合わせて安全対策をしてください。)